マレーシア政府は、デング熱対策として、遺伝子を組み換えた蚊(か)約6000匹をパハン州の非居住地域に放った。
放った蚊はネッタイシマカで、すべてオス。生まれてくる子どもが生後すぐに死ぬよう遺伝子を組み換えてあるため、デング熱を媒介するネッタイシマカの減少、ひいては絶滅が期待される。

ネッタイシマカとは、黄熱、デング熱、チクングニヤ熱の媒介蚊として知られる。かつての日本でも南西諸島で生息していたが、現在は確認されていない。

2010年、ケイマン諸島で行われた類似の実験では、媒介蚊の数が劇的に減ったとされる。
遺伝子を組み換えたネッタイシマカを自然界に放すことは、環境保護団体などの反発などがあり、延期されていた。
しかし、今回事前の予告無く強行された。
ネッタイシマカの生態はほとんど知られていない上、媒介蚊の突然変異や生態系への影響、それにともなう新たな病気の発生といった予想外の事態が起こりかねないと反対論があった。
マレーシア政府は、「GM(遺伝子組み換え)蚊自身も数日しか生きられないので、害はない。」としている。

2010年に、マレーシアでのデング熱の発生件数は11%増の4万6,000件。
死者は52%増の134人に達した。