2012年2月2日放送のモーニングバード「そもそも総研」動画
2012年夏、原発全停止でも日本の電気は足りる?

動画は削除されてしまったようです。

このままだと原発がすべて止まります。
原発が止まった2012年夏は、電気が足りるのでしょうか?

2011年7月に出された政府の国家戦略室試算では「電気は9.2%足りない」とされています。
これが唯一の政府の公式な試算となっていて、この試算が情報として出回っていました。
実際は、公表されなかった他の試算が存在します。
他の試算は、楽観シナリオ「電気は6%足りる」、中間シナリオ「電気は2.8%足りる」がありました。

公表された「9.2%足りない」という試算をしたのは経産省。
楽観シナリオ「電気は6%足りる」、中間シナリオ「電気は2.8%足りる」と試算したのは民間出身者たちのチーム。
両方とも国家戦略室のチーム。
実は2チーム存在していました。

何が違って、こんなに試算の違いがあるのでしょうか?
それぞれの試算内訳は
まずは、

国家戦略室 経産省チーム「9.2%足りない」試算

需要:1億7954万kW(需給調整なし)
需給調整とは、大口契約者への格安電気料金と引き換えに需給逼迫(ひっぱく)時の利用削減を義務づける「需給調整契約」のこと。

供給:1億6298万kW
(日本全体の電力供給量)

供給内訳

  • 原発:0kW
  • 火力:1億3200万kW
    • 真夏に定期点検:あり
    • 他社からの受電:なし
    • 自家発電の追加:なし
  • 再生可能エネルギー:0kW
  • 水力:1296万kW
  • 揚水:1804万kW
  • 地熱など:47万kW
  • 融通:-49万kW

結果:-1656万kW(-9.2%)足りない

民間チーム「中間シナリオ(電気は2%足りる)」

需要:1億7300万kW(需給調整あり)
需要:1億7076万kW(需給調整なし)

供給:1億7558万kW

供給内訳

  • 原発:0kW
  • 火力:1億3784万kW(経産省試算比+584万kW)
    • 真夏に定期点検:320万kW(+320万kW)
    • 他社からの受電:144万kW(+144万kW)
    • 自家発電の追加:120万kW(+120万kW)
  • 再生可能エネルギー:280万kW(+280万kW 太陽光発電分のみ)
  • 水力:1296万kW
  • 揚水:2200万kW(+396万kW)
  • 地熱など:47万kW
  • 融通:-49万kW

結果:486万kW(2.8%)余裕がある。

この2つの違いは?

経産省試算では

  • 需要は、2010年の猛暑時のピーク電力が採用されている。(節電は考慮されていない。)
    2011年夏のピーク時は1億5661万kWだった。
  • 需給調整はされないことになっている。
  • 火力発電所の定期点検を真夏にすることになっている。
  • 他社から電力は買わないことになっている。
  • 自家発電設備は使われないようになっている。
  • 再生可能エネルギー(太陽光発電など)は、ないことになっている。
    実際は、電力会社が調達できる再生可能エネルギー容量は759万kW(原発約7基分相当)存在する。
  • 夜間の余剰電力を昼間に利用する揚水発電量は低く設定されている。

という違いです。

慎重と呼ぶにはあまりにも・・・。

やはり天下り先のため?
経産省から電力会社への天下りが過去50年間で68人いた(経産省が2011年5月2日発表した。)
経産省調べなので、68人はかなり控えめな数字だと思えますが、こういう現実があります。
ちなみに、天下り後は猛スピードで常務や副社長に昇格するのが通例で、年収は推定2000万円~5000万円+退職金で豊かな老後を過ごすようです。
この方々の年収や退職金は、総括原価方式で私たちが負担する電気代に上乗せされています。

私は、一部の国家公務員たちの仕事ぶりは、もはや人災と呼べるレベルになっていると思います。

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