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発電所から家庭までの電気の流れ

今日は、発電所から電気がどのように家庭までの届くのか電気の流れを簡単に書いてみます。

発電所で作られる電気は大電流・低電圧。
しかし、そのまま送電すると電線の抵抗で電力をロスしてしまいます。
電流が大きいと、送電ロスが大きくなります。
そこで、ロスを減らすため、電流を小さくして電圧を上げていきます。
送電中の電力ロスは電流の2乗に比例します。

1.発電所

低電圧(2万ボルト以下)大電流(数万アンペア)

2.昇圧変圧器、超高圧送電線

27.5万ボルト~100万ボルトに昇圧。
超高圧線で送電

3.一時変電所、特別高圧送電線

15.4万ボルトに降圧して特別高圧線で送電

4.配電用変電所

変電所にて6600ボルトに減圧して配電
(工場などにはこのまま配電する)

5.柱上変圧器

電柱に取り付けてあるトランス(変圧器)で200ボルトか100ボルトに減圧し家庭に配電

こんな長旅をしてきた電気を使ってテレビや電子レンジなどが使用できています。

高圧送電にしている理由

損失する発熱量 = 電流I(A)2乗 × 電気抵抗(Ω) × 時間(秒)
送電時の電流I(A)を小さくすれば、熱損失が小さくなります。

電流I(A)= 電力P(W) / 電圧E(V)
なので、分母の電圧E(V)を高くすると電流が小さくなり、損失も小さくなります。

原発維持コスト 1兆2000億円。2013年度はさらに膨らむ

原発の維持コストは発電をしなくても1兆2000億円かかるという試算を経済産業省が発表した。
原発の運転には、人件費、減価償却費、修繕費、固定資産税、燃料費、使用済み核燃料の再処理コストなどで2011年度で1兆5000億円かかっていた。
原発を停止しても、燃料費と使用済み燃料の再処理コストがなくなるだけで、原発維持に1兆2000億円かかる。
この1兆2000億円は、原発の維持管理費として電気料金の原価に含まれ、電気料金に反映される。

高知新聞(経済産業省試算)によると
この内訳は、

  • 使用済み核燃料再処理費用(当該年度分):899億円
  • 使用済み核燃料再処理費用(過去分):1024億円
  • 燃料費:553億円
  • 修繕費:3079億円
  • 委託費:1411億円
  • 減価償却費:3508億円
  • 人件費:1225億円

朝日新聞の調べでは、電力会社9社(沖縄電力除く)が2012年4~12月に使った原子力発電費は計7876億円。
内訳は、

  • 北海道電力:523億円(12.5%)
  • 東北電力:549億円(4.3%)
  • 東京電力:2635億円(6.1%)
  • 中部電力:666億円(3.4%)
  • 北陸電力:337億円(9.2%)
  • 関西電力:1596億円(7.7%)
  • 中国電力:372億円(4.2%)
  • 四国電力:373億円(9.2%)
  • 九州電力:825億円(7.3%)
  • 合計7876億円(6.1%)

※()内は、売り上げに占める割合

原発稼働率は

  • 北海道電力:5.7%
  • 関西電力:15.3%
  • それ以外の電力会社は0%

さらに、東京電力、関西電力、中部電力、北陸電力、東北電力の5社は日本原子力発電から「購入電力料」として2012年4月から半年間に合計757億円支払っている。
日本原子力発電はの原発3基は、運転を停止しているのにもかかわらず、長期契約していることや日本原子力発電の原発維持のために支払い続けている。
こうしたお金もすべて電気料金に反映されている。

2013年7月には、原子力規制委員会で新しい安全基準を導入し、原発の安全性を審査する予定。
そのため、原発の安全投資されるとみられ、原発維持コストは、1兆2000億円以上に膨らむ懸念がある。

貿易赤字は原発停止のせいなのか!?

一か月前のモーニングバードのそもそも総研。
貿易赤字は原発停止が原因なのか?という回のメモです。

化石燃料の輸入が増えたから、貿易赤字になっているというのは本当か?

化石燃料の輸入量は確かに増えたものの、それよりも価格上昇の方が貿易赤字を拡大させている主因となっている。
この2年間で日本の貿易赤字は約13.6兆円まで膨らんでいる。
このうち、化石燃料の輸入量増加分での赤字は1.6兆円。
化石燃料の価格上昇分は、13.6兆円のうち約半分。
はるかに価格上昇の影響が大きい。
輸入量は増加したものの、輸入量増加が主因ではない。

そもそも貿易赤字は 原発停止が原因なのか?1

そもそも貿易赤字は 原発停止が原因なのか?2

以下にも動画がありました。
そもそも 貿易赤字は原発停止が原因なのか? | Dairymotion

日本エネルギー経済研究所の試算では
価格上昇分が多いため、原発を9基動かしても26基動かしても、電気代の値下がりはあまり期待できない。
日本の原発を9基動かしても電気代は0.3円/kWhしか下がらない。
また、26基動かしても1.5円/kWhしか安くならない。

とのこと。

今後原発を稼働していっても、これから値上がりするという分には全然届きません。
それなら、再び東日本大震災のようなことになる危険を冒さず、1割程度の値上げで安全をとりたいと私は考えてしまいます。
(値上げ自体本当に必要なのかも疑わしいですが・・・値上げは、原発の維持費分では?なんて思っちゃいます。)

超電導送電の実用化が近づいてきた。

WBSで一か月ほど前にやっていた超電導の特集。
WEBで動画が公開されていました。

実用化迫る!超電導 | WBS

夢の省エネ技術として1980年代から研究が進められてきた「超電導」がいよいよ実用化に近づいてきました。
セ氏マイナス200度前後で電気抵抗が無くなる超電導材料を世界で初めて量産に成功した住友電工は1月から大阪工場で送電実験を開始、長期間運用して検証します。
また電気自動車用のモーターへの応用開発も進めています。
超電導モーターを使うと、電気自動車の航続距離は2~3割伸びるということで、まずバス向けに採用を働きかけ、2020年の量産を目指します。
超電導実用化への課題の一つが冷却などのコストですが、中部大学の山口作太郎教授は熱を通さない半導体などを開発し、10年以内に20キロの長距離超電導送電を目指します。
北海道石狩市ではデータセンターを運営するさくらインターネットを中心に超電導を活用したスマートシティー構想も動き出しました。「究極の省エネ技術」とも言われる超電導の最新事情を追います。

超電導ケーブルは0.2mm幅4ミリのもので直径16mmの銅線に相当する電流を流すことができる。
そして、送電ロスがなくなる。
従来の銅線では、電気抵抗があり、距離が長いほど送電ロスが発生し、発電から電気が使われるまで5%のエネルギーが熱エネルギーとして損失している。
住友電工開発部の山田雄一さんによると、日本では送電ロスによって大型発電所6基分ぐらいのエネルギーを損失しているという。
住友電工では、超電導ケーブルの生産技術が向上し、ここ数年で流せる電流を5倍、コストは数分の1になったとのこと。

電気自動車で超電導モーターを使えば、航続距離が2~3割伸びるというのは驚き。
2008年から試作しているようです。
世界初となる超電導電気自動車を試作 | 2008年6月12日

まだまだ時間はかかりそうですが、日本で送電網の再構築ができれば、現在の各電力会社間の融通の利かない送電網も改善されていくのかもしれませんね。

余談ですが、さくらインターネットの石狩市データセンターで一般家庭の1万戸の電力を消費しているというのも驚きました。
今後は、変電所からデータセンターまで2キロの距離を超電導ケーブルでつなぎ、電圧変換が不要の直流給電と超電導の組み合わせで消費電力は3割カットされる見通しだといいますが、、、
それでも、一般家庭7000戸分の消費電力は膨大ですね・・・
(確か、ここのデータセンターは冬に間に雪を保管しておいて、夏はサーバーの冷却に使用して消費電力を抑えるということもしている。)

データセンターの電力消費量は膨大だと聞いてましたが、ここまでとは。
そういえば、仕事であるデータセンター内に入ったことありますが、空気の循環が半端じゃなく結構な風を受けたことを思い出しました。

キプロスに巨大ガス田。60兆立方フィートも!?

今、金融問題で注目されているキプロス。
キプロスには最近巨大なガス田が発見されているようです。

アメリカのノーブルエナジー社は、キプロス沖で約7兆立方フィートの天然ガスを発見したとしています。
この量はドイツのガス需要の3年分にも相当し、最大800億ドル(約7兆6700万円)の価値があります。
これはキプロスのGDPの3倍以上に相当。

また、そこからわずか30キロほどのところに、巨大なガス田が見つかっています。

これを踏まえて、
「キプロスのガス埋蔵量は最大60兆立方フィートに上る。」
という方もいるようです。
(これはイギリスのガス需要の約21年分に相当)

しかし、LNGプロジェクトにはお金も時間もがかかります。
1つのプロジェクトで70~150億ドルもかかる可能性があるようです。
安く済ませるには、海底パイプライン敷設という方法もあるが、キプロス島の北半分を占領するトルコは、キプロス沖のガス田開発に反発しているため難しい。

さまざまな問題をはらんでいるキプロスのガス田。
金融問題に揺れるキプロス政府は、
銀行預金への課税されるかもしれない一部預金者に、この天然ガス資産から債権を配布することを計画しているようです。
しかし、ガス価格では、他国と競合することになるため、現実的には困難との見方も。
せっかく天然ガスを輸出できるようになっても、価格が折り合わずに誰も購入してくれないなんてなったら目も当てられないですもんね。

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